計画

次代を担う青少年の育成

【現況と課題】

 少子・高齢化による人口構造の急激な変化、さらに人間関係の希薄化や規範・倫理意識の低下等により、地域社会や家庭が持つ教育力の低下が見られます。
 また、高度情報社会等の進展により、新たなコミュニケーションの創出や利便性の飛躍的な向上が見られる一方で、インターネットや携帯電話の有害サイトの氾濫など、青少年の健全育成を阻害する要因も著しく増加しています。
 このため、地域社会全体で青少年の健全育成対策に取り組むとともに、時代の変化に対応した施策の推進を図る必要があります。
 いわゆるフリーターニートと呼ばれる若年者が増加するなど、雇用を取り巻く環境や就業に対する意識も変化しており、大きな社会問題となりつつあります。これらを放置した場合には、将来の社会・産業構造に深刻な影響を及ぼす可能性もあることから、就業促進に対する啓発等青少年の自立を促進する必要があります。
 さらに、近年、いじめや不登校、家庭内暴力や児童虐待、或いは少年犯罪の低年齢化等も問題となっており、教育をはじめ、保健、福祉、医療など、幅広い分野にわたる施策を全町的に取り組んでいくことが必要になっています。

【施策の内容】

青少年を取り巻く社会環境への対策

 携帯電話の普及により、青少年が被害者となるケースが多発しており、ケータイ・インターネット講習会等を実施して、その対策を推進します。

家庭・地域・学校の連携

 家庭・地域・学校が連携して、青少年と様々な世代が交流する機会の提供を図り、道徳心や福祉の心、ボランティア精神の育成に努めます。
 また、学校においては、思いやりと創造性を育む教育の充実を図るとともに、体験学習や職場体験等を通じて地域との連携を深めます。
 さらに、放課後児童クラブ放課後子ども教室の充実、開かれた学校づくりなど、地域で子どもたちが安全で安心して過ごせる居場所づくりを推進します。

社会参加機会の充実

 青少年が地域の一員として、自主性や社会性を持って個性や能力を発揮することができるよう、学校と協力して、青少年のボランティア活動や運動会、祭り等の地域活動、青少年の家等を活用した体験活動への参加を促進します。

指導者の養成

 青少年のジュニアリーダーや地域の指導者の育成を図るとともに、講習会や研修会の開催により、指導者の資質の向上を図ります。

相談体制の充実


 青少年やその家族からの多様な相談に応じることができるよう、関連機関との連携や協力体制を強化するとともに、相談体制の充実を図ります。

生涯スポーツの推進

【現況と課題】

 生涯スポーツは、健康の保持増進、体力向上等の視点から年々重要性が高まってきており、地域社会の形成にも大きな役割を果たしています。
 本町では、グラウンド・ゴルフの発祥地として毎年全国大会を開催するとともに、各種スポーツ大会を開催し、いつでも、どこでも、だれでも、いつまでもスポーツに親しむことができる環境づくりに努めています。
 高齢化が進行する中、生涯にわたる健康づくりは、豊かで生きがいのある生活を営むうえで不可欠な要素であり、施設の整備や指導者の育成等により、一層の生涯スポーツの推進を図ります。

【施策の内容】

生涯スポーツの普及

 生涯スポーツのきっかけとなる、児童を対象としたスポーツ少年団活動を奨励するとともに、成人を対象として、健康づくりに主眼を置いたレクリエーション・スポーツを普及します。
また、健康で生きがいのある地域社会を形成するため、各年代に応じて気軽に取り組めるニュースポーツの普及を推進します。
 さらに、これら幅広い年齢層を対象に、地域の実情に応じて総合型地域スポーツクラブの支援を行い、町民1人1スポーツを目標とした生涯スポーツの定着を図ります。

競技団体の育成強化

 少年期から生涯を通じてスポーツに親しむ環境づくりに努めるとともに、選手強化を推進するため、競技団体の育成強化を図ります。

指導者の育成

 多様な町民のニーズに応えることができるよう、スポーツ少年団指導者、体育指導委員に研修を実施し、指導力の向上を図ります。

スポーツ施設の整備・充実

 スポーツ施設のあり方を検討するとともに、学校体育施設の開放により、町民の身近なスポーツ活動の場の充実を図ります。
 また、施設管理者や宿泊施設等と連携しながら複合的なスポーツ施設利用を模索し、町民の利用はもとより、町外者の利用を促進します。

イベントの開催

 健康づくりをはじめ、観光産業等様々な産業と連携しながら、単なるスポーツイベントにとどまらず、多面的な効果が得られるよう努めます。
 また、地区公民館や区との協力体制を築き、町民が進んで参加できる大会の推進や活動に対する助成を行います。


インターネット
地球規模で広く相互接続されているコンピュータネットワークのこと。
フリーター
正社員として就業せず、アルバイトやパートタイマー等の就労形態で生計を立てている人のこと。
ニート
教育を受けておらず、労働や職業訓練もしていない若者のこと。
放課後児童クラブ
児童福祉法第6条の2に定める「放課後児童健全育成事業」。保護者が就労等により家庭にいない小学校に就学している児童を対象として、授業の終了後に小学校の余裕教室や児童館等の施設を利用しながら、適切な遊び及び生活の場を与えて、健全な育成を図る事業。
放課後子ども教室
放課後や週末等に小学校の余裕教室等を活用し、子どもたちの安全・安心な活動拠点(居場所)を設け、地域の方々の参画を得て、学習活動やスポーツ・文化芸術活動、地域住民との交流活動等の取り組みを推進することにより、子どもたちの社会性、自主性、創造性等の豊かな人間性を育むとともに、地域の子どもたちと大人の積極的な参画・交流による地域コミュニティーの充実を図る事業。
総合型地域スポーツクラブ
多世代(ジュニアと成人、ジュニアと中・高年齢者、青年と中・高年齢者等)、多志向、多種目(2種目以上のスポーツ活動)により活動しているクラブ。