計画

B高齢者福祉
【現況と課題】

 わが国では、2014(平成26)年には総人口のおよそ4人に1人が65歳以上になると見込まれています。本町の状況は、2004(平成16)年10月1日現在では、65歳以上人口の割合は25.8%で、鳥取県の平均23.6%と比較して高齢化が進んでおり、地域によって高齢化率は大きく違っています。
 また、核家族化の進行などによりお年寄りのみの世帯も年々増加しており、介護の長期化や介護者の高齢化など家庭の介護力をめぐる状況は厳しさを増しています。
 このような状況の中、住み慣れた地域で安心して暮らしていけるよう、福祉と保健が連携した健康増進活動や生きがいづくり、サービスの充実とともに、地域全体でお年寄りを支える福祉体制づくりが求められています。
 2000(平成12)年にスタートした介護保険事業は、要介護認定者や介護保険サービスの利用者が年々増加し、制度の定着が進んでいますが、住み慣れた地域の中で利用できる地域密着型サービスの基盤整備が、介護サービス全体の質の向上とあわせ大きな課題となっています。

【施策の内容】

総合的な高齢者福祉対策の推進

 2005(平成17)年度に策定した「湯梨浜町老人保健福祉計画」及び「湯梨浜町介護保険事業計画」に基づき、総合的な福祉・保健サービスの提供や生きがいづくりの支援を行っていきます。

地域包括支援センターの運営

 町が運営主体となり、お年寄りが住みなれた地域で自立した生活が継続できるよう、社会福祉士、主任ケアマネージャー、保健師などの専門職が総合的・包括的な介護予防ケアマネジメントを行います。特に生活機能が低下し、介護が必要となるおそれがある虚弱なお年寄りに対する介護予防サービスを提供します。
 また、一般のお年寄りに対する健康づくりや各種活動支援などを提供します。

生きがいづくりと交流事業の推進

 生涯学習と連携した学習機会の充実や老人クラブ活動を支援しながら、自らの経験と知識を生かした世代間交流の推進や各地区公民館や集会施設を活用した仲間づくりを促進します。
 また、交通手段を持たないお年寄りが気軽に外出できるよう、福祉バスの運行体制などの充実を図ります。

就業機会の提供

 お年寄りの就業機会の充実を図るため、シルバー人材センターの活動を支援します。

健康づくりと疾病予防の推進

 要介護状態とならず健康を維持していくため、健康づくりに関する情報の提供やお年寄りやその家族などを支援する介護予防事業を推進します。
 また、各種健康診断や健康相談、健康教育の充実と活用により、生活習慣の改善をはじめとした疾病予防を進めます。

サービス提供基盤の整備

 羽合健康福祉センター、羽合老人福祉センター、保健福祉センターつわぶき荘及び老人福祉センター東湖園の4施設を総合的保健福祉サービス提供の拠点として積極的に活用し、これらの施設の充実に努めます。

介護保険サービスの質の向上

 要介護状態となった場合でも住み慣れた地域社会での生活が継続できるよう、居宅サービスや施設サービスの充実を図ります。

ひとり暮らし高齢者世帯の対応

 現在の緊急通報装置による対応を再検討し、効率の良い連絡体制を確保し日常生活の安全と精神的な不安の解消を図ります。さらに、社会福祉協議会と連携を図り保健師等による定期的な訪問サービスにより、話を聞いたり相談に応じたりし、不満や不安の解消を図ります。
 また、配食サービス等により安否の確認も行います。

人材の確保と育成

 高齢化社会に対応したきめの細かなサービスを提供するため、地域で活動するNPOやボランティア団体の育成、活動支援に努めます。
 また、社会福祉協議会、民生児童委員、自治会など関係機関やボランティア団体、福祉推進委員、愛の輪推進員などとの連携を強化し、地域で支える福祉のネットワークづくりを推進します。
 さらに、ボランティア講座の開催や情報提供などにより町民の理解を深め、住民が一丸となって地域の福祉を支える地域ケアの体制づくりを進めます。


NPO(再掲)
行政や民間企業に属さず、社会的に必要な公益的活動をする市民による非営利の民間組織を意味する。