策定

4.町の概要

(1)位置及び地勢

 本町は、北緯35゜29′、東経133゜52′にあり、鳥取県のほぼ中央に位置しています。本町から、中部圏域の中心地である倉吉市までは約10?、県庁所在地の鳥取市までは約35?です。
 地勢は、本町の中央部に約4の東郷湖があり、東郷川などの河川が注ぎこんでいます。東郷湖からは、橋津川を経て、日本海へ流れています。
 本町の南東部から海岸部は、山地丘陵や中国山地に続く高地となっています。海岸部には砂丘地帯が広がり、西部には天神川から東郷湖に至る平野が形成され ています。その平野部には、水田地帯が広がっています。このように本町は、海、湖、川や山など自然環境が豊かで風光明美な地域です。

(2)気候

 平均気温は15.7℃、年間降水量2,029?(2004(平成16)年倉吉地域気象観測所)であり、高湿多雨で季節風の強い山陰地方特有の気候です。また、町内でも、山地部から海岸部にかけての高度差が大きく、地形的な要因による気候の変化がかなり見られます。

(3)土地利用

 本町は、東西11.3?、南北11.6?で、面積は77.94となっています(東郷湖の面積を含む)。土地の利用状況を見ると、山林・原野が全体の約38%を占め、農用地が23.4%、宅地が4.3%[2004(平成16)年固定資産概要調書]となっています。

(4)人口

 2000(平成12)年の国勢調査によると、本町の総人口は17,381人で、1995(平成7)年の国勢調査に比べ、214人、1.2%増加しています。
世帯数は、2000(平成12)年が5,063世帯で、1995(平成7)年の4,697世帯に比べ、7.8%増加しています。
 1世帯当たりの人口は、2000(平成12)年は3.43人です。1990(平成2)年は3.77人、1995(平成7)年は3.66人で、年々減少を示しています。
 年齢階層別人口は、2000(平成12)年は、年少人口(0〜14歳)が16.2%、生産年齢人口(15〜64歳)が59.1%、老年人口(65歳以上)が24.7%となっています。1995(平成7)年と比較すると、年少人口の減少と老年人口の増加がうかがえます。また、鳥取県平均と比較すると、年 少人口が約1%(鳥取県平均:15.3%)低く、老年人口が約3%(鳥取県平均:22.0%)高くなっています。また、生産年齢人口は、約4%(鳥取県平均:62.6%)低くなっています。

(5)沿革

 本町は、2004(平成16)年10月1日に東郷湖の周囲に位置する羽合町・泊村・東郷町が合併して誕生した新しい町です。
 旧羽合町と旧東郷町は、昭和の大合併によって、1953(昭和28)年にそれぞれ誕生し、旧泊村は1918(大正7)年に誕生しました。
 旧羽合町では、豊かな自然と恵まれた資源を最大限に活用しながらまちづくりを進め、アメリカハワイ郡との交流やハワイアンフェスティバルの開催など、国際交流の推進に取り組みました。さらに、ISO9001の取得や地域イントラネットの整備など、行政事務の効率化も図りました。
 旧泊村では、村民が安心して住めるための村づくりを進めました。また、全国に普及したグラウンド・ゴルフを核とした村づくり、風力発電など新エネルギーの推進、県外青年の生活体験事業や漁業後継者の対策などに取り組みました。
 旧東郷町では、町民の発想がまちづくりに生かせる行政運営を目指しました。また、ふるさとを誇れるまちづくり助成事業、行政座談会の開催、歴史のまちづくり事業や東郷町二十世紀梨を大切にする条例を定めるなど特産物の振興を行いました。
 旧3町村は、これまでも地理的・歴史的に結びつきが強く、経済・文化・教育・生活など、さまざまな面で住民同士の交流が盛んでした。また、旧3町村の観 光パンフレットの作成、ドラゴンカヌー大会やグラウンド・ゴルフ大会などの大会を共同で開催するなど、協調して取り組みました。
 2000(平成12)年の地方分権一括法の施行、地方分権の進展や少子・高齢化の進行など社会環境の変化への対応から、合併の必要性が論じられるように なり、2000(平成12)年12月に鳥取県から「市町村合併についての考え方」について提示がありました。その中で、3つのパターンが示されたものの、どのパターンとも旧3町村が一体となっており、旧3町村で合併していこうという風潮が強まりました。
 その間、旧3町村の町村長や議長などの協議により、2001(平成13)年4月に東郷湖周地域合併問題検討委員会を設立し、合併に関する調査研究を行いました。さらに、旧3町村では、各議会に市町村合併特別委員会の設置、市町村合併フォーラム や住民説明会(市町村合併を考える座談会)を開催するなど、住民と行政、議会とが一丸となり、合併について考える動きが急速に高まりました。
 その後、同年9月議会定例会で、町村長提案による合併協議会設置が提案され、各町村において可決されました。そして、旧3町村は、10月1日に東郷湖周地域合併協議会を設置し、10月31日に第1回の協議を行いました。
 協議会設置後は、二十数回の協議を重ねるとともに、新町の名称や新町の事務所の位置、「新町まちづくり計画」の検討については6つの委員会を設置し、それぞれ専門的に審議しました。また、ホームぺージによる意見提言の募集や住民説明会の実施とともに、全住民を対象とした「3町村の21世紀を語る300人の会」や小中学生を対象とした「東郷湖周上空から新春の夢発信」を開催するなど、多くの住民から合併や将来のまちづくりに対する意見の収集に努めました。
 そして、約2年の協議を経て、2003(平成15)年11月24日に合併協定書が承認され、12月5日に合併協定調印式、12月11日に旧3町村の議会で合併関連議案が可決しました。その後、12月24日に廃置分合申請書を鳥取県知事に提出しました。
 2004(平成16)年4月19日の官報告示によって、同年10月1日に「湯梨浜町」の誕生が正式に決定し、9月にはそれぞれ、閉町村の式典や閉庁式を行いました。そして、10月1日に湯梨浜町が誕生し、今日に至っています。


ISO9001
ISO(国際標準化機構)で1987(昭和62)年に制定された商品・サービスの品質に関する国際規格のこと。
地域イントラネット
イントラネットは、WWWサーバやブラウザ(ホームページ閲覧ソフト)などのインターネット技術を活用し、低コストで構築可能な企業内情 報システム。地域イントラネットは、この概念を地域の公共ネットワークに応用したもので、地域住民に公共分野の情報サービスを可能とするもの。
フォーラム
正確にはフォーラムディスカッションといい、会場の出席者全員が参加する討論会のこと。
ホームぺージ
個人や団体がインターネット上で、情報発信するためのページのこと。本来は、インターネットに接続して見える最初に見える画面のこと。