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平成30年度施政方針

印刷用ページを表示する掲載日:2017年2月10日更新 <外部リンク>

平成30年3月8日

 

平成30年度当初予算を提案するにあたり、町政を執行する所信の一端を申し上げ、議員各位及び町民の皆さまのご理解とご協力を賜りたく存じます。

平成30年度の大きな特徴としましては、地方創生も3年目に入り正念場を迎え、主要事業が進展する年であること、他の市町村に先駆けて実施した情報通信機器の更新等に大きな事柄があること、農業や水産業に将来に向けた新たな取り組みが始まること、住民の生活を支える水道等について、安全・安心の面で大きな進展があること等が挙げられます。

最初に、地方創生における主要事業の進展の面から申し上げます。

まず、生涯活躍のまち(湯梨浜町版CCRC)では、松崎駅前に建設中の総合相談センター及びお試し住宅が完成し、4月に開所、運営が開始され、秋には、隣地の多世代交流拠点施設が完成、稼働します。まちづくり会社や地域住民の方たちとよく連携して、期待された効果が生まれるよう努めて参ります。

また、長江地区4ヘクタールの土地(旧ミドーレイクホテル跡地)に計画しているサービス付き高齢者向け住宅、一般分譲住宅、町営住宅などについて、間もなくまとまる基本計画をもとに、それぞれの規模や実施主体を決め、事業が動き始めます。そのうち、サービス付き高齢者向け住宅につきましては、湯梨浜町版CCRCの中核施設でもあることから、事業計画と基本設計を引き続き進めてまいりたいと考えています。

地方創生の2点目は、グラウンド・ゴルフの国際化についてです。グラウンド・ゴルフの普及促進を図るため、これまで7か国を訪問、この3年間に開催した3回の国際大会には、選手として8か国、295人の方が海外から参加され、留学生等の国内在住の外国人参加者を含めると、364人の方が参加されています。東ヨーロッパや中央アジアで、グラウンド・ゴルフが広がりつつあり、これらの国々を支援するため、クラウドファンディング型のふるさと納税に取り組み、用具の調達支援による普及促進と「ワールドマスターズゲームズ2021関西」に向けた国際機関の設立に向け努力してまいります。また、今年度からコースの芝の年次的な張替えを進め、世界大会に向けてコース整備を進めます。

地方創生の3点目は、活躍する女性をモチーフにしたポスター等の活用による町内産業の振興と移住定住の促進、さらには男女共同参画等を推し進めようとする「ゆりはまゆうゆう」の取り組みが本格稼働し、冊子の発刊、首都圏等での周知イベントの開催、町内産物の販売ルート開発、高級通販による販売等が進展します。

さらに地方創生の中で、新たに、体重計など計測器のメーカーであり、食を通じた健康づくりで様々な活動を展開している大手企業の経験やノウハウを活用し、住民健康プログラムを推進、観光の振興等にも繋げたいと考えています。

次に、他の市町村に先駆けて実施した機器の更新等につきましては、防災関係で、平成17年から18年にかけて整備したデジタル防災無線、18年から4年間かけて整備した光ファイバー情報通信設備機器の受信者側の各家庭と送信局側の送受信機器について、老朽化と通信機能強化のため機器の更新を図る必要があります。何れも多額の経費を要しますが、とりわけ情報通信設備の送受信機器の更新には総額で8億円以上の金額が見込まれます。有利な財源の確保に努めながら、3年計画で進めてまいります。

なお、平成14年、県内で最初に整備した潮風の丘の風力発電施設につきましては、修理して再稼働、単なるモニュメントとして存続、解体し新たに風車を設置する、この3点で検討しましたがいずれも不適切であり、再稼働を断念し、解体、撤去する方針を固めました。これまで、ランドマークとして、あるいは湯梨浜の環境に関するシンボルとして存在し続けた施設であり、残念ですがご理解を賜りたく存じます。

産業面の新たな取り組みとしては、松崎駅南梨生産団地における土地改良事業の実施、泊地区での定置網漁の導入支援のほか、羽合漁港の浚渫工事を行います。これらを通じ、第1次産業の後継者づくりに繋がることを期待しています。また、地域経済の持続的発展や活性化につなげる「中小企業振興条例」や地域産物を使った飲み物の消費拡大をするいわゆる「乾杯条例」の制定に取り組みます。

そのほか、まちづくりの面では、天女のふる里づくりの一環として、東郷湖「花」基金を活用した花と緑の夢空間プロジェクトが本格化します。泊地域における小さな拠点づくりも具体的な計画づくりに入ります。

また、住民生活の安全・安心の面からは、防災面で、最大規模降雨による浸水想定を盛り込んだ新たなハザードマップを作成するほか、震災時を想定した電話回線の増等を図ります。ハード面では、町営桜団地敷地内の法面復旧工事を行うほか、倉吉市のご理解により旧羽合町時代からの懸案であった倉吉市の水道水の羽合地区への分水が実現することになったほか、鳥取市のご理解により、鳥取市から筒地地区への給水設備の設置もできることになりました。さらに町内の羽合・東郷間の配水管連結により、水道ネットワークを形成、配水管ループ化による安定供給が図られます。下水道事業では、災害防止の面で、内水による浸水防止のため、龍島雨水ポンプ場の基本設計を行うほか、持続的な下水道機能の確保とライフサイクルコスト低減を図るためのストックマネジメント計画を策定することにしています。防災・減災対策は、ソフト・ハードの両面から一歩ずつ確実に進めていくことが肝要だと考えています。

移住・定住関係では、若者世帯の住宅新築支援等について、中山間地域への嵩上げ補助を実施することにしましたが、これは均衡ある町の発展を促そうとするものです。

福祉関係では、第7期介護保険事業計画・高齢者福祉計画がスタートします。引き続き介護予防や自立支援・重度化防止に努めるとともに、地域サロンの活性化を図ることにしています。また、社会福祉協議会が行う配食支援サービスに対し、高齢者だけでなく、新たに障がい者も対象に経費補助を行うことにしたほか、認知症高齢者見守り支援事業をスタートさせます。

教育関係のハード面では、年次計画で進めていた町内全小学校のエアコン整備が今年の夏までに完成するほか、来年3月には新中学校が完成、4月には立派な中学校として開校できるよう周辺環境も含め万全を期したいと考えています。

ソフト面では、地域とともにある学校を推進するため、各学校にコミュニティ・スクール制度を導入します。また、修学が困難な高校生等の保護者に対し、修学に必要な資金を支給する給付型奨学金制度を創設することにしています。

財政面の取り組みとしては、引き続き起債の繰り上げ償還を行い、将来の公債費負担の軽減を図るなど、持続可能な財政運営に努めてまいります。

以上、平成30年度新規事業に主要事業等を交えながら、私の考えを申し上げました。地方創生の主要事業には、実践するための強い意思やスタミナ、それに創意工夫が求められています。また、まちづくりや防災・福祉の面では地域の取り組みや共助、町民の皆さんの理解と協力が不可欠です。

先日、平成29年の鳥取県内各市町村の人口動態の発表がありました。その中で、湯梨浜町の人口は、平成28年に比べマイナス52人だったのですが、その内訳は、自然増減、生まれてきた子どもの数と亡くなられた方の数の差がマイナス99人、社会増減、転入された人の数と転出した人の数の差がプラス47人ということでした。嬉しかったのは、この社会増減の数字が久しぶりにプラスになり、県下の市町村の中で一番多い数字だったことです。

今後とも町民の皆さんと力を合わせて、必要なことには着実に手を打ちながら、住みやすく、魅力と活気に溢れるまちづくりを推進していきたいと思います。議員の皆さまにも倍旧のご指導、お力添えをお願いし、所信の表明とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。