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令和6年度施政方針

ページID:0024625 更新日:2025年3月6日更新 印刷ページ表示
        令和6年度施政方針(令和6年3月4日)
                                         湯梨浜町長 宮脇正道

 令和6年度当初予算案を提案するにあたり施政方針の一端を申し述べ、議員各位、そして町民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと思います。
 今年に入ってからの株価の上昇は著しく、2月29日の日経平均株価の終値は、3万9千円を超え、1989年12月29日につけた史上最高値の終値3万8,915円を34年ぶりに更新しました。また、春闘における賃金改定で満額回答する企業も多く、この状況が続き、良好な企業業績が賃金にまわり、消費の拡大を生み、日本経済が、失われた30年と言われる長いデフレ不況から脱することを願わずにはおられません。
 令和6年度当初予算の総額は、建物の修繕、扶助費や人件費の増、大型の災害復旧工事等により、116億9千万円と対前年比14億8千200万円、率にして14.5パーセント増の大型予算となっています。
 以下、各分野あるいは項目ごとに話させていただきます。
 まず、DX(デジタルトランフォーメーション)につきましては、本町では、令和2年度に、コロナ対策もあり、テレビ会議、テレワークシステムを導入し、続いて令和4年度には、電子決裁システム、勤怠管理システム、議事録自動作成システム、町議会のペーパーレスシステムの導入など、主に事務の簡素・効率化に関することを行ってきました。そして令和5年度は、オンラインによる施設予約システム、LINE 公式アカウントによる情報発信やAI-OCR(紙文書をワードなどに自動変換するシステム)の稼働を行いました。
 昨年12月には湯梨浜町DX推進本部を立ち上げ、1月には外部人材のCIO補佐官を任命、デジタル化に取り組む事業の優先順位の決定や方針が徐々に固まり、大きなお金を使ってトップを目指したりせず、真に課題の解決あるいは住民サービスの向上につながるものをしっかりと推進するという考え方で取り組んでおり、令和6年度は、デジタル情報基盤としての町ホームページの刷新、各公金収納窓口へのキャシュレス決済端末の整備と出納室へのPOSレジの導入のほか、町公式LINEを拡張して自らのフレイル度チェックができる機能を導入します。加えて令和7年には、住基・税・福祉などの基幹システムの国レベルでの統一、いわゆるシステム標準化が行われます。じっくりと着実に成長していく中で、ゆりはまの特徴を生かしたオリジナルも生まれてくると期待しています。
 次に防災関係ですが、まず、東郷池内水対策としての新町川雨水ポンプ場の建設工事に着手し、令和8年6月ごろの完成を目指すほか、現場の状況変化等に伴い3年越しとなっている町道泊中央線の地滑りに伴う災害復旧工事も今月中に災害査定が終わり、ようやく本復旧工事に向けて動き始めます。完成は来春以降になる見込みです。
 災害時の避難場所でもあるハワイアロハホールに太陽光発電施設の整備のほか、大ホールの耐震天井改修工事と施設内照明のLED化工事も行います。
 加えて能登半島地震は、私たちに新たな教訓や課題を投げかけており、令和6年度は、それらへの対応を考えていく年だと認識しています。
 次に、まちづくりについてです。
 まず、「生涯活躍のまち」のうち、「レークサイドビレッジ」に関しては、昨年12月の商業施設オープンにより、当該ゾーンの施設は概ね整いました。
 町営住宅については、残るは松崎地区のみですが、新上町団地は、先日、3月1日に工事の完了、引き渡しを受け、3月2日から入居を開始、令和6年度は、4月下旬ごろから桜団地と堀の内団地の解体工事等を実施し、8月には事業完了の予定です。
 ソフト事業としては、交流人口の拡大や移住の促進、グラウンド・ゴルフの国際化等は引き続き努力するとともに、住民の皆さんにより近いところでSDGs推進を図るため、新たに町民及び事業者等と連携した総合的な取り組みとして、「東郷池の豊かな恵みをつなぐWell-beingタウンプロジェクト」を展開します。これは、社会・環境・経済の各分野でWell-being項目を設け、それらを推進することより、住民の皆さんの地域への愛着と誇りに裏打ちされたまちづくりへの当事者意識(シビックプライド)の醸成を図り、持続可能なまちづくりを行おうとするものです。また、買い物環境整備のための泊地域への商業施設整備支援も行います。
 次に生活基盤の整備では、まず、道路については、北溟中学校跡地周辺道路の整備、上浅津堂ノ本線等の改良工事を進めるほか、防災安全対策として、川上本線の法面工事や橋津川右岸線ほかの照明塔のLED化、都計11号線外(龍島から旭地内)の浸水対策工事などを行います。
 さらに下水道関係では、泊浄化センターの水処理施設の更新、高辻・方面と川上処理場の施設統廃合にかかる事業計画概要書の作成を行います。
 次に産業の振興については、コロナ禍や物価高騰等からの脱却、事業承継を含む後継者の育成、高付加価値化によるブランド化などが課題だと考えています。
 まず、商工業関係では、令和6年4月1日から、産業振興課の商工観光係を観光商工室に改称し、地域おこし協力隊員の募集も行い、部門強化を図ります。また、利便性向上等を図るため、キャシュレス決済等の端末導入を行う事業者支援を行うほか、令和5年度から実施の「料理のまち」については、令和6年度は、さらに10店舗・20商品の開発を支援し、18店舗と36商品に増やし、魅力アップと内容の充実を図り、PR促進を図ります。なお、昨年12月、平成5年度補正予算で計上した25パーセントのプレミアム付き湯梨浜商品券(2億5千万円分)を7月ごろには販売できるように商工会と調整を進めています。
 さらに、昨年、観光庁による補助事業「観光施設の高付加価値化事業」の採択を受けた水明荘の全面的改修について、令和5年度分の西館の改修工事は、2月26日で完了、3月11日からリニューアルオープンしますが、引き続き5月の連休明けからは、休館とし本格的に本館の改修工事(カード式ルームキーへの取り替えのほか、大浴場、レストラン内装、エアコンの整備等に加え、ロビーのカーペット張替え、外壁塗装など)に着手する予定です。先日この改修工事の入札を終え、西館分も併せますと約2億9千万円の改修を行うことになります。7月中の竣工を目指し、その折には、PRにも力を入れることにしています
 また、農業の振興につきましては、新規就農者の確保等にも効果を上げている、梨・ブドウ・いちご・スイカ・メロンなどの特産農産物生産者の施設整備支援に力を注ぐほか、昨年から3年計画で整備を進めている今滝梨生産梨団地(3.5ヘクタール)の整備について、新年度は、区画整理、用排水路整備、土層改良などを行います。
 次に福祉関係についてです。
 まず、こちらも令和6年4月1日から、総合福祉課と長寿福祉課(地域包括支援センター)を統合して福祉課とし、その中に地域共生社会推進室を設け、新たに多機関協働事業の相談窓口を開設します。8050問題や引きこもりなどの複雑・複合化した生活課題を、重層的支援体制により解決を図ろうとするもので、高齢者、障がい者、子ども、生活困窮者等の各分野に係る支援及び既存の分野にあてはまらない狭間のニーズに係る支援を、包括的相談支援、地域づくり支援、参加支援の三本柱で、関係機関が連携を図りながら、アウトリーチ支援も織り込みつつ進めてまいります。なお、国による低所得者支援・定額減税補足給付金についても予算計上をしております。
 また、フレイル予防対策として、町公式LINEを活用して、これまでは紙媒体でやり取りしていたフレイル度チェックを、いつでもスマホ等を使用して行える体制を構築し、対象者の早期発見、介護予防事業への早期勧奨を行います。
 次に健康づくりにつきましては、当町における過去5年間の後期高齢者医療保険の医療費で女性のトップを占める疾患は、筋・骨格系の疾患(骨折)であることから、40歳から70歳までの5歳刻みの女性を対象に、集団検診における骨粗しょう症検診を実施し、将来起こり得る骨折リスクの低減を図ります。また、集団検診オンライン予約システムを導入し、町民の利便性向上と受診率の向上を図ります。
 また、SIBを活用した飛び地型自治体連携事業は最終年に当たり、湯梨浜ヘルシークラブの会員目標数を1,290人とし、健幸ポイント事業の加入前後での一人当たり総医療費と介護給付費の比較分析を行うほか、県及び県内すべての市町村の合意のもと、令和6年4月から18歳以下の小児医療費の完全無償化を開始します。
 次に子育て関係です。私は、子育て支援については、給付という面からは、国のダイナミックな支援もあり相当進んでいるものの、子どもを産み育てやすい環境づくりの面からは、まだなすべきことがあると考えており、この度令和6年度当初予算案に病児保育施設整備にかかる支援を計上できたことをとてもありがたく思っており、町議会の皆さま及び1市3町の皆様にお礼を申し上げます。
 病児保育は、こども園等で集団保育することができない小学校3年生までの園児、児童の一時預かりを実施される病児保育施設を支援し、保護者が安心して働ける仕組みをつくろうとするもので、現在、中部地区には病児保育施設が1施設しかなく、人口あたりの受け入れ員数も東部・西部の2分の1に過ぎません。そのような中、町内に病児保育施設の開設を希望される医療機関があり、当町が1市3町に呼びかけ、実施に至ったものです。皆さんの積極的なご活用を願っています。
 また、北溟中学校跡地への移転工事を進めているたじりこども園については、令和5年11月に建設工事に着手し、今年中の本体工事の完了、来年、4月の開園を目指しています。
 次に教育関係では、不登校対策の強化や学校徴収金新システムの導入等を行うほか、施設面では、昨年7月に工事着手した羽合小学校の教室(3教室)の増築工事が2 月29日に完了し、令和6年度初めから供用開始されます。また、東郷小学校のエアコンの更新、北溟体育館の照明のLED化と駐車場整備を行います。
 また、文化面では長瀬・高浜遺跡の発見50周年を記念し、近年の発掘調査結果を踏まえた特別展示、シンポジウム等を開催する予定です。
 最後に、今年は、湯梨浜町が誕生して20周年という記念すべき年です。10月6日にハワイアロハホールで式典を開催することにしていますが、多くの町民の皆さまにお集まりをいただき、湯梨浜の未来づくりに参画していただければありがたいと思っています。