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令和4年度施政方針

印刷用ページを表示する掲載日:2022年3月4日更新 <外部リンク>
      令 和 4 年 度 施 政 方 針
                            令和4年3月4日

 令和4年度当初予算案を提案するにあたり、所信の一端を申し述べ、議員各位及び町民の皆さまのご理解とご協力を賜りたく存じます。
 さて、令和4年度のまずもっての課題は、新型コロナウイルス感染症の克服です。令和元年12月、中国に端を発したこの感染症は瞬く間に世界中を席巻し、日本国民も丸2年にわたり、様々な困難を乗り越えてきましたが、依然、抑圧された不自由な生活を強いられています。令和4年度はこのコロナ禍からの脱却を図り、経済の復興はもとより、明るく元気な住民生活の回復が急務だと考えており、流行状況を見ながら、復旧・復興を促進するための措置を講じたいと考えています。
 コロナ禍により中断したり遅れているものとしては、まず、グラウンド・ゴルフの国際化があります。海外との交流が全くできず、また、再延期となった「ワールドマスターズゲームズ2021関西」の実施時期がまだ決まっていません。折角設立された国際連盟がその役割を果たし、各国愛好者との交流が根付くよう更なる努力が必要です。
 「生涯活躍のまち」の移住促進や関係人口の拡大も活動が難しい状況が続きました。間隙を縫って東京・大手町で「ゆう ゆう ゆりはま」の写真展・物販・移住セミナーを開催したほかは、SNSやオンラインによるセミナーやツアーによる情報発信が主体でしたが、県が公表する定住に結び付く県外からの移住者数としては、平成30年から令和2年まで、県内の町村で一番多い数でした。令和4年度は、ゆりはまフェローを核としたセミナーの開催、体験ツアー、サマースクールの実施等により、関係人口の創出に力を注ぎたいと思っています。
 また、ハワイ郡との交流では、昨年12月4日に新任のロス・ハワイ郡長と姉妹都市に係る盟約書の調印式を行いましたが、令和4年度は4年ぶりにアロハフレンドシップによる中学生のハワイ島訪問のほか、ハワイ郡長、ハワイ日系商工会議所会頭のご来町が実現するよう準備を進めているところです。
 さて、令和4年度の湯梨浜町一般会計予算の総額は、100億600万円と前年比1,900万円、0.2パーセントの減となっていますが、その理由等は、後程、提案理由説明あるいは、副町長の予算概要説明でお伝えすることとし、この場では、新規事業を中心に主な内容と私の想いを申し上げさせていただければと存じます。
 まず、安全・安心なまちづくりにつきましては、地域防災力強化のため、防災士の育成に加え、積極的な活動支援、避難所への太陽光発電施設の設置を促進するほか、ハード面では、東郷池の浸水対策として、龍島ポンプ場が完成し、新町川ポンプ場建設工事に本格着手のほか、羽合地域、東郷地域の町道のかさ上げ工事、防災対策として泊地域・東郷地域の法面保護工事等を進めてまいります。
 まちづくりの面では、本年4月1日から東郷地域が過疎地域に指定されるのに伴い、東郷地域の方も含めた過疎計画策定委員会を構成するための準備をしており、9月には、新たな「湯梨浜町過疎とみなされる区域に係る過疎地域持続的発展計画」を策定したいと考えています。
 なお、当初予算編成に当たっては、過疎対策事業債を龍鳳閣の空調機器等更新経費の財源等に組み込みました。地域の資源や特徴を生かした活用により東郷地域の振興を図りたいと思っています。
 また、PFI方式で推進中の松崎地区町営住宅建替・新築事業に係る「レークサイドビレッジゆりはま」の新・長江団地(仮称)22戸の建設工事に着工、新・上町団地の実施設計にも着手します。12月には新・長江団地(仮称)が完成予定です。そのあと入居者の移転、上町団地の解体等を経て、令和5年には、新・上町団地(仮称)17戸の建設工事に着手、令和6年1月には完成する予定です。
 さらに、中学校の跡地利用につきましては、県の東京本部、関西本部等を通じたPR活動等を展開しながら、旧北溟中学校跡地は昨年11月に募集要項を公表、現地調査・事前相談等の対応をしており、3月7日から3月31日までを提案書類の受付期間として、4月以降プレゼン等による審査・選定、協定締結後、事業化に向けた協議・調整を行い、年内に事業実施に係る契約を締結する予定です。旧東郷中学校跡地は、解体工事の関係で旧北溟中跡地より遅れ、先月、2月21日から募集要項を公表、事前相談に入っており、同様の手続きにより、できれば旧北溟中跡地と同様、年内の契約締結を目標にしたいと考えています。
 産業面では、新型コロナウイルス感染症の影響で売り上げが減少した町内事業者に対する支援のほか、新たに、新型コロナの影響による売上高の減少等に伴い離職した人を一定期間雇用した事業者への奨励金の交付、県が行う町内事業者の新分野進出に伴う業態転換のための補助事業への嵩上げ補助、さらには、町の資源を活用した商品やサービスを開発する事業者への補助制度の創設などに加えて、米価下落に伴う米の生産販売農業者への給付金、漁業者への魚価の下落、売り上げ減少に伴う支援と燃油高騰に伴う令和3年度に続く出荷運賃の軽減支援を行います。
 また、6波にも亘る流行により大きな打撃を受けている観光事業者支援として、温泉旅館組合が行う旅行需要回復のための宿泊割引キャンペーンへの支援を行うほか、当町で開催するグラウンド・ゴルフやウォ―キングの国際大会やベテラン卓球等の全国大会参加者の宿泊支援を行い、町内への宿泊促進と、コロナ明けの大会開催の喜びを全国の愛好者の方達と共有することにより、大会の魅力アップとステイタスの向上に繋げたいと考えています。さらに、昨年から取り組んでいるワーケーションについて、参加施設の拡大と自走体制の構築に努めてまいります。
 次に、健康づくりに関しては、SIBを活用した飛び地型自治体連携事業を当町の健康づくり柱として、一層の促進を図りたいと考えており、現在567名の「ゆりはまヘルシーくらぶ」の会員を、令和4年度には770人に増やすことを目標に取り組みます。
 加えて、4月に開館予定の中央公民館泊分館に「湯梨浜みんなのげんき館」を設置、湯梨浜町のスポーツ活動、健康づくりの拠点として、トレーニング機器を活用した運動の機会の提供により、町民の皆さんの運動習慣の定着を図り、さらに、県の国民健康保険団体連合会とも連携し、医療データを活用した個人ごとの運動等による健康づくりの推進を目指します。これらを通じ、年代や性別、職種等を超え、多くの人がそれぞれの希望や目的に応じたスポーツを楽しみながら健康づくりができる、そのような町の実現を図りたいと考えています。
 福祉関係では、令和4年度から始まる「第4期地域福祉推進計画」に基づき、支え合いの地域づくりのため、町社会福祉協議会と連携して共助の基盤づくりに取り組みます。また、「成年後見利用促進基本計画」により、成年後見制度の利用が、必要な方に適切につながる支援や体制づくりを進めます。
 子育て関係では、現在直営で実施している5か所の放課後児童クラブの運営を民間委託にするほか、保育士に係る事務の効率化、負担軽減と新型コロナ感染症拡大防止のため、令和3年度に導入した保育ICTシステムが本格稼働します。これらを通じ、児童へのサービスの向上、保育の充実を図りたいと考えています。
 教育関係では、すべての教員や児童・生徒がICT教育を推進できるようにするため、小学校に大型提示装置や実物投影機などのICT機器を継続して整備するほか、各学校におけるICT支援員による支援の強化等を行います。また、旧東郷中学校の校舎等の解体工事を行うほか、羽衣石城跡の発掘調査や過去の調査の報告書作成、「湯梨浜ふるさと陶芸館」に指導員を配置し、住民の皆さんが陶芸を楽しめる体制を整えます。
 そのほか、役場内事務改善として、事務の迅速化、ぺーパーレス化、テレワーク体制整備のための電子決裁システムの導入、住民の皆さんへのサービス向上のための住民票などの証明書類のコンビニ交付等の新規事業もございます。
 これらのことを展開し、職員とともに令和4年度の町政を推進してまいりますが、いくつか不十分な点があると思っています。それは、今日的な課題である「脱炭素」あるいは「SDGs」について、町独自の施策やそれを達成するための実行計画に沿った目標を掲げられていないことです。当初予算では脱炭素社会に向けた取り組みとして、街路灯などのLED化、太陽光発電システム等の設置支援に加えて、新たに定置用蓄電池設置に係る支援制度を設けたところです。また、SDGsについては、推進するための事業として、湯梨浜町版ローカル指標の設定やセミナー等の開催経費を盛り込みましたが取り組みを進めていくには十分とは言えません。このため庁内に推進本部を設置し、外部委員も交えて検討することとしており、アフターコロナに向けた取り組みと3点セットで,なるべく早い時期に補正予算をお願いし、時代の要請に応えたいと思っています。ご理解とご指導を賜りたく存じます。
 町民の皆さまと力を合わせて、「住みやすく 魅力と活気あふれる 愛の町」の現出に努めたいと思います。よろしくお願いして所信の表明とさせていただきます。