第四編 民俗
第四章 人の一生
第二節 生育
ひも落とし
数え年三歳の正月にひも落としの行事を行った。実家から贈られた四ツ身の着物を着せてもらい、男児はへこ帯、女児は四寸幅のしゅす帯を締めて氏神参りをした。子供が成長し、この日からひも付きの着物と別れを告げる意味でこの名があるが、実際には以後もひも付きの着物を着た。
ひも落としが十一月十五日になったのは後のことである。
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