第四編 民俗
第四章 人の一生
第二節 生育
誕生祝い
満一年を祝う行事である。昼食に実家の親、親せき、産婆などを招いてごちそうをした。米二升でついた紅白の重ねもち(誕生もち)を子供に背負わせた。また、米、本、そろばん、お金などを前に並べ、子供が何を取るかで将来を占った。米を取れば農業、本は学者、そろばんやお金は商人になるといった。誕生もちは小さく切って、おこわと一緒に親せきに配った。
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