第四節 民俗
第三章 生産・生業
第三節 職人
表具屋
五区の丁田表具店は昭和七、八年のころに創業した。当初は「松
〈らい〉堂」と号した。仕事の多くはふすまの製造であった。今と違って、ふすま一枚の大きさが決まっていたから、ある程度の見込み生産も可能であった。松崎を中心にした地元からの注文が多かったが、松崎市などの折に現・羽合町などから買い求めに立ち寄る人もあった。近年、軸物など表装の仕事が増えているが、大部分を手仕事に頼る工法は昔と変わっていない。
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