第四編 民俗
第三章 生産・生業
第二節 漁労
 一  姿を消した漁法

すいた網漁
 すいた網漁は、もじ網漁とほぼ同じ漁法であるが、網の目がやや粗く、大人の小指がようやく入る程度の網を用いた。ウナギを獲ることが多いため、別名・ウナギ網漁とも呼ばれた。五月から七月にかけて操業した。ウナギがかかっている場合、舟に袋の部分を引き上げる際、俊敏な動作を必要とした。すいた網漁では、夏場に手長エビを獲ることもあった。


   
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