第四編 民俗
第二章 衣・食・住
第二節 食事
 一  日常の食事

間食
 間食は特に子供たちに必要であった。代表的なものはふかしたさつま芋であった。秋から春までの長い間食べることができた。ほかに、いったソラマメ、種もみの残りをいったヤッコメ(焼米)などもあった。山野では、スイバの茎、シンジャの葉、サガリイチゴ、クワイチゴ、アケビなどをとって食べた。
 年間の定められた行事に作られる供え物も間食になった。正月もち、雛祭りのあられ、四月八日のおいり、節供のまき、六月十五日のカーラ焼き、祭りの甘酒など、日ごろ甘味の乏しい生活の中では格別の間食となった。
   
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