第四編 民俗
第一章 年中行事
第五節 冬の行事

大歳の市
 十二月二十四日、松崎や倉吉の町では市(大歳〈おおとし〉の市)が立つので、正月の必需品の買い物に出掛けた。若水くみに使う桶〈おけ〉とひしゃく、歳徳さんの扇子、麻の緒、歳暮用品の砂糖・塩ザケ・塩ブリ、おせち料理の材料であるカズノコ・昆布、家族用のぶくり(高げた)、子供のたこ・すごろく・こま・羽子板などを、大ぶろしきいっばいに買い込んで背負って帰った。
   
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