第四編 民俗
第一章 年中行事
第五節 冬の行事
才の神
十二月十五日は才の神を祭る。才の神は塞の神とも書き、道祖神を指す。この神は境をつかさどり、外部からムラに侵入する病気などのさまざまな災いを防ぐとされている。また、縁結びの神でもあった。この日早朝に参ると、神はじっくり考えて夫婦〈めおと〉合わせをされるので良縁を授かったが遅く参るといい加減にされるため良縁は得られないといわれた。
「さいの神は十五日、子供たちゃ参らんか」と言いながら子供を誘い、お神酒を供えて祈った。
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