第四編 民俗
第一章 年中行事
第五節 冬の行事

すす掃き・鬼宿さん
 十二月十三日は、家の中のすすを払い、年間の厄を取り除く日とされた。神棚や仏壇などを掃除した。しかし、大掃除とは違い形式的なものであった。終わるとすす掃きだんごを食べた。
 また、この日を鬼宿〈きしゆく〉さんと呼んだ。鬼宿とは、中国の古い暦法の一つで年に一二回まわってきた。この日は万事に「大吉」といわれた。当地方では特に十二月十三日の鬼宿を大切な日とし、だんごをみそで煮た鬼宿だんごを作り神に供えた。
   
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