第四編 民俗
第一章 年中行事
第五節 冬の行事

おと朔日
 十二月一日のおと朔日〈づいたち〉は、「乙〈おと〉子の朔日」の意とされている。末の子を乙子というので、一年に一二回ある朔日を兄弟に見立てて、その最後の日を指す。この日を特に重く考え、ぼたもちを祝食し、みそ漬けのナスを食べる風習があった。これにより、師走の水難を免れるといわれた。この日は全国的にみても、水に関する伝承や行事が多い。
   
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