第四編 民俗
第一章 年中行事
第五節 冬の行事

すりこぎ隠し
 十一月二十三日は天台宗の智者大師を祭る日といわれる。大師は小豆がゆが好物で、家々を回ってごちそうになっているうちに、足先がすりこぎのように丸くなっていた。この足跡の醜さを隠すために雪を降らすといわれた。こうした伝承から、この日をすりこぎ隠しと呼ぶ。本町では一般化しなかった風習であるが、もと天台宗に関係があったとされる羽衣石ではこの日小豆がゆを、白石では小豆だんごを食べた。
   
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