第四編 民俗
第一章 年中行事
第三節 夏の行事
万灯
初盆を迎えた家は夕方、万灯〈まんとう〉をともした。万灯とは、家から墓や寺までの道筋に数メートルごとに細い竹を立ててろうそくを挿し、火をともす習俗である。親せきをはじめ村中が手伝って作った。昭和に入ってから次第に見られなくなったが、藤津では現在も行っている。松崎では、家の前だけに数十本のろうそくをともし、万灯を省略した形で行う家もある。
万灯(藤津で)
(藤津・川崎俊行提供)
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