第四編 民俗
第一章 年中行事
第三節 夏の行事

氷の朔日
 六月一日は、氷の朔日〈ついたち〉である。この日、宮中では貯蔵していた氷を臣下に賜ったという古例から、民間では氷の代わりにもちを食べて祝った。町内では、どんどの火で焼き、保存しておいた正月もちを取り出し、神に供えると共に家族で食べた。このもちを氷もちあるいは歯固めともいった。
   
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