第四編 民俗
第一章 年中行事
第二節 春の行事
(一) 二月
豆占いと厄落とし
豆占い・厄落としは、いずれも節分の行事である。豆占いは、節分の豆まきに使用した大豆で行った。イロリの火を囲んで大豆を一二個(うるう月のある年は一三個)並べ、火の熱による焦げ具合で一年の各月の気象を占った
厄落としは、大〈おお〉厄年に当たる者(男四二歳、女三三歳)が、この日身につけている金銭やくしを他人に見られないように、辻に落として厄落としとした。この時、後を振り向いてはいけないとされた(別所など)。
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