第3編 信仰と文化財 第2章 指定文化財 第4節 町指定の有形文化財 中将姫像 大伝寺・阿弥陀堂内の諸菩薩と並んで安置されている。黒漆塗り箱厨子〈ずし〉に納められ、像高四八センチメートルで、彩色を施した座像である。面相は温顔柔和なうちにも気品を漂わせている。室町期の製作と解される。 中将姫は右大臣藤原豊成の娘であったが、継母の手によって殺されかけ、危うく助けられたのち、仏門に入り尼となったという伝説上の女性である。 寺伝によると、万寿元年(956)、大和の当麻〈たいま〉寺より姫の霊を当地に移したものであると伝えられる。 |
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