第3編 信仰と文化財
第2章 指定文化財
第4節 町指定の有形文化財

聖観音立像
 埴見の円通庵の本尊である。寄せ木造りで内ぐりはなく重い。像高165センチメートル、条白裳などには彩色の上、墨で文様の書き入れがある。彫りは浅いが、素朴で愛らしく感じられる。近郷の仏師の手によるものであろう。背部に承応3年(1654)と読める墨書がある。
 昔は秘仏とされていて、仏の顔を盗み見ると目がつぶれるとされていた。もと、埴見の字「舟谷」の草堂に安置されていたものである。


円通庵の聖観音立像


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