第3編 信仰と文化財
第1章 宗教法人
第2節 神社・教団
 4  松崎神社

о鎮座地東郷町松崎566
о祭 神天穂日命・天津彦根命・活津彦根命・熊野櫲樟日命
о宮 司渡辺(わたなべ)正彦

由緒
 創立年代は不詳であるが、かつては宮坂(注)と称する所に鎮座され、松崎大明神と称した。社伝によると、山名(松崎)、南条(羽衣石)両氏の崇敬が厚く、度々社殿を修復したという。元禄年間に現社地に移転した。明治維新までは、神輿が久見まで巡幸されたといわれ、久見更田正義宅の庭には、今も御神輿の御座石が残っている。御神輿をはじめ、行列道具は、藩老和田氏からの賜り物と伝えられている。この御神輿は度々修理されているが、6角面で製作技術は優れている。祭りには、町内ごとに木製の鳥居を建て、御神灯の大提灯(ちょうちん)を連ねた。この慣習は今も伝わっている。御祭神中、熊野櫲樟日命は子供の守護神として信仰されている。明治維新の際、松崎神社と改称し、村社に列した。祭日は10月12日である。

(注) 「宮坂」の地名は現存しないが、今の境内南西方地続きの台地の辺りといわれる。

о町指定天然記念物「松崎神社社叢(そう)」

松崎神社
松崎神社
松崎神社御神木
松崎神社御神木のスダジイ