第2編 歴史 第4章 近代・現代 第10節 社会教育 2 社会教育団体 (1) 青年団と処女会 戦時下の青少年活動 昭和16年3月、文部省は訓令「大日本青少年団ニ関スル件」を公布し、男女青少年の統一的な戦時訓練を展開していった。国民学校や青年学校などの学校生活以外で、青少年を一つの組織に結合させ、強力な訓練体制を確立しようとしたのである(前掲『鳥取県教育史』)。 東郷実科専修学校の「沿革又ハ重要事項録」によると、同18年度から、各村の男女青年団長は青年学校長が兼任し、副団長には同校や国民学校の教論から1人、各村在住者から1人の計2人を任命している。勤労奉仕や軍人援護活動など、上部からの命令服従に重点を置く体制がとられたのである。そこには社会教育団体としての青年団は、全く消滅した形であった。 |