第2編  歴史
第4章  近代・現代
第10節 社会教育
 2   社会教育団体
(1)  青年団と処女会

宮内支部の活動

 舎人青年会の各支部のうち、ここでは宮内支部の活動を記しておく。前項と同じく、「舎人村誌巻上」の記録によるものである。
 @農休日を1日、5日、10日、15日、20日、25日の6回と定め、励行した。この休日の半日を利用して共同作業を行い、収益金を支部の基本金に充当した。
 A理髪器具を備え、休日を利用して相互に散髪し合い、1回5銭の利用料を取り、それを貯金した。
 B桑畑5アール、開墾畑20アール(里イモを栽培)を所有し、休日に共同作業した。収益金は基本金に繰り入れた。
 C倭文神社の例祭日など参拝者の多い時には湯茶の接待をし、また、境内や参道に桜の苗木を植えて寄進した。
 D村内の道路の修繕や、井手ざらえをした。
 このほか、研修旅行(鳥取市へ1泊旅行し、蚕系品評会、牛馬共進会を見学)、東郷湖での「船遊会」を催すなど、会員相互の親ぼくと娯楽の機会を設けている。
 舎人村の他支部も、宮内支部と同様、公共事業、共同作業、親ぼく会などの事業を行っていたことが知られる。
 なお、青年会の項の末尾には「各支部トモ休日ニハ一定ノ場所ニ集合シ、新聞雑誌ノ講読ヲナシ、夜間ハ夜学会ヲ開設セリ」とある。舎人村では青年会の各支部ごとに、自主的な勉強会が続けられていたとみられる。