第二編 歴史
第四章 近代・現代
第九節 学校教育
 一  教育制度の変遷と町内の概観
(四) 昭和前期

奉安殿
 明治時代の項でも述べたように、教育勅語と天皇・皇后両陛下の御真影の安置場所は、各小学校の校舎内に設けられた奉安室であった。それが、大正の末期から昭和の初期にかけて、次々と校庭の一角に独立したコンクリート造りの奉安殿が建設される。花見校は大正十三年、舎人校は昭和三年、東郷校は同五年、松崎校は同七年に、それぞれ造られた。
 児童は、毎日の登下校の際、この奉安殿の前で敬礼することが義務づけられていた。また、四方拝(一月一日)、紀元節(二月十一日)、天長節(天皇誕生日)、明治節(十一月三日)の四大儀式では、教師・児童が礼装して登校し、御真影の拝礼、教育勅語の奉読などが行われた(『さくら学校誌』)。


松崎校の奉安殿
(桜小学校提供の昭和17年3月の卒業写真)


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