第二編 歴史
第四章 近代・現代
第九節 学校教育
 一  教育制度の変遷と町内の概観
(二) 明治時代

尋常・高等科の教科目
 明治十九年の小学校令では、尋常科の教科目は、修身・読書・作文・習字・算術・体操とされ、「土地の情況」により図画・唱歌・裁縫(女子)の一科ないし数科を加えることができた。また、高等科は、尋常科の教科目に地理・理科・図画・唱歌が加えられた。
 「東郷小沿革史」によると、明治二十九年十月、尋常科に唱歌科を、補習科に体操科を、それぞれ加設する許可をとった、とある。補習科では、前述したように高等科と同程度の教科を教えていたが、何らかの理由で体操科を設けていなかったのであろう。
 女子のための裁縫科については、後述する。


明治20年発行の『高等小学読本』
(松崎・立木惇三所蔵)


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