第二編 歴史
第四章 近代・現代
第九節 学校教育
 一  教育制度の変遷と町内の概観
(二) 明治時代

高等科の授業料と委託料
 東郷高等小学校の授業料は当初、平等に月額一七銭とされた。また、日露戦争が始まった明治三十七年の八月以降、出征軍人の子弟は戦争が終結するまで、授業料は免除されている(「東郷小沿革史」)。
 「舎人小沿革史」によると、明治三十一年度に同校の補習科を廃止し、同科の生徒を東郷高等小学校に委託することになった。このため、舎人村は東郷村に、生徒一人当たり年額二円六〇銭の委託料を支払うことになったという。舎人村の同年度予算表(白石・福井克之所蔵)には、一〇人分二六円が計上されている。松崎村の高等科委託制度も、同年度から始まったと推定される。その委託料は、「東郷小沿革史」の同三十五年度の項に、生徒一人当たり年額一円と記録されている。東郷高等小学校の卒業生の中に、舎人・松崎村出身者の名が見えるのは、明治三十二年以降である。


明治31年度の「東郷高等小学校授業料領収書」
東郷高等小学校の修業証書
(白石・福井克之所蔵)


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