第2編 歴史
第4章 近代・現代
第9節 学校教育
 1  教育制度の変遷と町内の概観
(2) 明治時代

概観
 明治時代は、我が国が江戸時代の封建制から脱皮して、近代国家の仲間入りを目指した時代である。教育面では、明治5年の学制、同12年の教育令、同19年の学校令などで、義務教育の確立をはじめとする近代教育の基礎が固められた。
 その一方で、明治27、8年の日清戦争、同37、8年の日露戦争という相次ぐ戦争で我が国が勝利を収めると、次第に忠君愛国の思想に基づく国家至上主義の傾向が強まっていった。政治・経済・軍事面などで欧米諸国に追いつこうとする積極性が、教育制度の整備、充実を急がせたことも事実である。しかし、教育勅語の奉読や、天皇の御真影礼拝が各学校で徹底されるなど、国民思想の統一が図られていった。これは、昭和20年の終戦まで続いたのである。
   
<前頁
次頁>