第2編 歴史 第4章 近代・現代 第9節 学校教育 1 教育制度の変遷と町内の概観 (1) 江戸時代 学用品と謝礼 前掲「舎人小学校沿革史讐凱簑」は、寺子屋ノ学用品トシテハ教科書の外、文庫ト称スル中庫〈なかご〉ヲ有スル蓋〈ふた〉付ノ整理筐〈ばこ〉及膝姿ニテ向ヒ得ル机、文房具、草紙、字(ママ)撞箸等ナリキ」と記している。 『鳥取県教育史』によると、生徒は入門する際に、自分用の机と文庫を持って行き、在学中は寺子屋に預けておいた。文庫には、草紙や手本、筆墨などを入れたという。また、当時の教科書は、往来物や習字用のもののほか、素読用として四書五経、文選〈もんぜん〉など、特に女子には百人一首などが使われたという。 師匠に対する謝礼は、一定していなくて、親の方から随意に持参した。「舎人小学校沿革史」には、「両節季或ハ五節句等ニ玄米ヲ贈呈シ又ハ時節物ヲ持参シタルナリ、村内上流家庭ノ子弟ヨリハ玄米壱俵、以下ハ身分相応ナリシト言フ」と記している。 このほか、授業時間、賞罰のことなどは『鳥取県教育史』に詳しい。 |
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