第2編 歴史
第4章 近代・現代
第7節 商工・金融業

1 商工業
 旧村時代の町域内の商工業については、昭和11年版の『東郷村/松崎村/組合村勢要覧』(資料編132号)と、同28年3月町村合併当時の「関係町村の現況調」(資料編135号)のほか、統計資料はあまり伝わっていない。大正初期の著作である「舎人村誌巻上」は、「工業トシテハ見ルベキモノナシ、只〈ただ〉山本左太郎ノ専売特許ノ机・腰掛(「学校教育」の節を参照)製造セルモノアルモ、地方学校ノ需要ヲ充タス位ニシテ其数甚ダ少シ」、「本村ハ農村ニシテ商業者稀〈まれ〉ニシテ別ニ記スベキ事項ナシ」と、舎人地区においては商工業に見るべきものがないことを記している。
 以下、松崎宿(村)を中心に町域内の商家・製造業・三八市などについて概観する。なお、鍛冶〈かじ〉屋・桶〈おけ〉屋などは「民俗」の編で述べられるので参照されたい。

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