第2編 歴史
第4章 近代・現代
第5節 農林水産業
 1  農業
(4) 果樹栽培

生産団体の再結成と内紛
 戦時中、各農業会に統合されていた生産団体のうち、ここでは果実関係の戦後の動きを取り上げる。
 昭和22年11月公布の農業協同組合法によって、翌23年4月、舎人村・東郷村・花見村の各果実協同組合が一斉に発足した(『創立30年のあゆみ』)。このうち東郷村果実共同組合は、2年後の同25年5月に解散し、東郷村松崎村農業協同組合の果実部として発足、さらに同29年7月、東郷果実農業協同組合となった(『東郷の梨』)。
 同28年1月、県果実農業協同組合で内紛が起きた。同組合加盟の県下末端町村組合のうち、東郷・舎人村の組合が脱退し、これに泊・花見・八橋の組合員の同調した。県下全組合員の20パーセントに当る520余人が脱退し他のである。負担金の不均衡などを理由にした脱退騒動であったという。とりわけ町域内を含む県内でも中心的なナシ生産地の脱退だけに、世間の大きな関心を集めた。その後、同8月に東郷組合は復帰したが、舎人組合などは後に県中央果実協同組合連合会を結成した。この内紛の経緯については『梨沿革史』を参照されたい。
   
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