第二編 歴史
第四章 近代・現代
第四節 官公署と医療機関
 二  医療機関
(二) 家伝薬の製造販売

川上の森田家
 川上の森田良平家の系譜によると、祖先は鎌倉時代の末期、正安2年(1300)に、出雲国母里(もり)村(現在の伯太町)から移り住んだと伝えられる。代々薬屋で、「茂林軒森田」の看板を掲げ、「梅毒の特効薬」を製造販売したという。鉢伏山、長谷、白石谷など町内の山野から、センブリ、オウレン、マタタビ、リンドウなどを採集したり、自家栽培したり、あるいは他の地方から購入したりして薬を製造し、通信販売をしていた。同家には、製薬の調合器具、看板なども残っている。