第2編 歴史 第4章 近代・現代 第4節 官公署と医療機関 1 官公署 (3) 国鉄と駅 松崎・倉吉間の開通 明治37年3月15日、松崎―倉吉間の鉄道開通式が松崎駅(長らく「松崎停車場(ば)」と呼び親しまれた)で開かれた。「東郷小学校沿革史」(同校所蔵)によると、この日、同校の職員・生徒一同が式に列席している。待望の鉄道開通で、地元は大いに沸き返ったことと思われる。その後、松崎―青谷間が同38年5月に開通した。鳥取まで開通したのは、同40年4月のことであった(『鳥取県史』)。 明治41年11月改正の時刻表によると、当時の松崎駅発着の旅客列車は1日上下各5本であったことが知られる。2〜4時間ぐらいの間隔で運転されている。鳥取までの所要時間は約1時間10分、米子までは約2時間であった。 なお、「立木柳蔵日記」によると、明治44年、駅名を東郷駅に改称する問題が起こり、松崎村では村民大会を催して反対運動を展開したことが知られる。 昭和11年と同28年の年間乗降客数は、資料編132号と135号を参照されたい。
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