第2編 歴史
第4章 近代・現代
第4節 官公署と医療機関
 1  官公署
(3) 国鉄と駅

トンネルの難工事
 山陰線の鉄道敷設工事では、町域内に5つのトンネルが設けられた(表49参照)。米建会発行の『山陰の鉄道小史』によるとなかでも、地赤・第1花見・第2花見の各トンネルは、その地質が粗悪で崩れやすかったといわれる。
 第2花見トンネルでは、完工を目前にした明治36年9月、連日の強い雨によって上部の岩層に緩みが生じ、西側入口から約20メートルにわったて陥落した。作業員3人が生き埋めとなり、うち1人は即死したという。復旧工事に数十日を要するなど、同トンネル工事が完成したのは2か月後の11月末であった。