第2編 歴史
第4章 近代・現代
第3節 戦争と災害
 1  戦争と郷土

大正時代
 大正2年度に、当地方でも海軍の志願兵が徴集されたことが知られる(資料編129号)。水兵、機関兵、看護など徴集人員544人は、現・広島県呉市に置かれた海軍鎮守府管内の員数であったとみられる。翌3年11月8日、舎人村内では青島〈ちんたお〉(中国)陥落を祝う旗行列が行われている(「舎人小学校沿革史」桜小学校所蔵)。青島には、同年の第1次世界大戦の勃〈ぼつ〉発に際して、日本の陸海軍が出動した(『鳥取県史近代第一巻総説篇』)。
 また、前掲「東郷小学校沿革史」は同4年6月、第10師団長の山口勝・陸軍中将と三松武夫県知事が、徴兵検査のため来校したと記録している。
 このほか第1次世界大戦後、軍事力の強化を図る方針から、大正の末期には各村に青年訓練所が設置された。同所では、16歳から20歳までの男子が、主に軍事教練を受けた(「学校教育」の節、「青年訓練所」の項などを参照)。

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