第2編 歴史
第4章 近代・現代
第2節 財政と村政
 2  主要な村政
(1) 衛生

衛生講話とスペイン風邪
 大正8年、結核予防法とトラホーム予防法が制定された。特に結核は、明治時代の後半から患者が増え始め、大きな社会問題となっていた(前掲『鳥取県史』)。
 この時期、東郷村では衛生講話や幻灯会が開かれていたことが知られる(「東郷小学校沿革史」同校所蔵)。衛生講話では大正5年から7年までの3年間、同校の教師が講師となって各部落に出向いている。伝染病の予防対策など、衛生思想の普及、啓蒙のためであったと思われる。なお、「同書」によると、大正7年11月、悪性の感冒が大流行した。いわゆるスペイン風邪である。死者はなかったが、12日間休校となった。
 このほか、舎人小学校では昭和5年1月、女医を講師に婦人衛生講話会が開催され、処女会員、婦人会員約100人が聴講している(「舎人小学校沿革史」桜小学校所蔵)。

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