第2編 歴史
第4章 近代・現代
第1節 行政組織
 2  東郷町の誕生

新しい執行体制
 東郷町は、昭和28年4月1日に発足した。町長、町議会議員、町教育委員の選挙は、先の合併協定書で予定された日より8日早い、同月17日に行われた。投票率は男92パーセント、女87パーセントであった。この結果、初代町長には松田昌造(松崎)が当選した。さらに同月25日には第1回の臨時町議会が召集され、助役・本荘英博(野方)の選任に同意を得た。また、5月の議会で専決処分による暫定予算が承認された。6月の議会では28年度一般会計予算が可決され、収入役心得・岡本博昌(長江)も決まった。こうして新しい執行体制のもとで、東郷町政が始まったのである。同年6月1日発行の『町報東郷創刊号』(『町報とうごう縮刷版』所収)によると、発足当時の役場の機構では、総務・税務・厚生・経済の四課と、舎人・花見両支所が置かれた(両支所の設置は同30年までであった)。なお、新町長が決まるまでの町長職務代行者は、総務課長・森田幸一(川上)であった。
 選挙で選ばれた町議会議員、町教育委員の氏名を掲げておく。
 [町議会議員] 22人(◎印は議長、○印は副議長)
  舎人選挙区(6人) 河本茂 土井勝義 福井正晴 山田伝次郎 川田茂 下田増蔵
  東郷松崎選挙区(9人) ◎河本真澄 下山勝一 森本定七 野口正彦 徳井俊市 森柳蔵 秋久清二 中村吉蔵 森田彦次郎
  花見選挙区(7人) 〇前田武寿 音田滝臣 鹿田英勇 前田常盛 前田義春 岡本秀治 会見三男
 [教育委員] (注)4人(公選)
   山本泰蔵(委員長・旧舎人村) 尾西沢次郎(副委員長・旧花見村) 上福喜一郎(旧東郷松崎町) 神波勝衛(旧花見村) 野口正彦(議会選出) 教育長事務取扱・森田幸一(総務課長)
 (注)先の合併協定書では、教育委員の選挙は旧町村ごとの小選挙区制で行うとされていたが、実際は大選挙区制で行われた(前掲「合併関係綴」)。このため、公選委員の出身地区が協定書どおりになっていない。


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