第2編 歴史
第2章 中世
第5節 中世の信仰・その他

町域内の地名
 東郷町の町域内には、約1,300の小字〈こあざ〉がある。舎人・東郷松崎・花見三地区ともに400余りで、ほぼ同数である。集落別では、羽衣石が最も多く121、別所・川上が100前後でこれに次ぐ。松崎が16で最も少ない。これらの小字は近世・近代に成立したものもあるが、ほとんどは原始・古代あるいは中世に発生したものと思われる(巻末の地名表と、付図の小字全図を参照)。
 小字全図を見ると、1つの小字の領域が隣接する2つ以上の大字(集落)に分断された例がしばしば見受けられる。例えば、「猿走リ」が別所と方面に、「岡崎」が長和田・門田及び埴見に分断されている。これらは、小範囲の地名である小字が先行して発生し、大字の境界はその後にできたことを示すものであろう。


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