第1編 自然と地理
第1章 自然と環境
第4節 東郷湖
 1  湖の成因

橋津川の閉塞
 東郷湖の水は、北西の橋津川を通って日本海に流れ出る。橋津川は直線距離にして約一・八キロメートルである。かつて、その河口は日本海の波が運ぶ漂砂のために閉塞〈そく〉され、湖水の水位調整の機能を失うことがしばしばあった。そのため、人力で河口を切り開いて通水する必要があった。東郷湖の水位が異常に上昇すると、湖畔の低地帯に浸水したり、沿岸の田が冠水したりする危険があったのである。
 また、逆に、渇水期には東郷湖の水位が下がって海水が逆流することもある。昭和五十五年に橋津川に仮樋〈ひ〉門が設けられ、海水の逆流防止が図られている。『天神川流域とその周辺』によると、東郷湖の水位の変動は〇・五メートル前後であるとされる。

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