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第1編 自然と地理
第1章 自然と環境
第3節 地質と資源
3 地下資源
北福の粘土
昭和55年に北福地内で、東郷中学校教諭・前場幸人が良質の粘土を発見した。粘土層は厚さ約1メートルである。その後、福永地内でも似たものが発見されている。
前掲・本間弘次の調査結果によると、北福の粘土は、火山灰・花崗岩中の斜長石が風化してできる加水ハロイサイトなど、良質の粘土鉱物を多量に含んでいた。同59年には、この粘土を使って萩焼の工芸作家が東郷中学校の登り窯で作品づくりに取り組み、話題になった。
なお、町内では埴見の古墳時代の須恵器の窯跡が知られる(次編第一章「埴見窯跡群」の項を参照)。一帯は赤土を産出するが、須恵器の原料とされた粘土層は未確認である。
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