第1編 自然と地理
第1章 自然と環境
第3節 地質と資源
2 主要な地質
安山岩類
町域の安山岩類は、鉢伏山・御冠山・羽衣石の三つに大別できる。
前述した鉢伏山 山地を形成する鉢伏山安山岩は、非常に細かい粒から成る安山岩溶岩である。鉢伏山周辺では厚さが250メートルあり、緩傾斜の台地を形成している。よく発達した細かい板状節理が特徴的で、大きな薄板となって割れる。
御冠山安山岩は、御冠山を形成し、約180メートルの厚さがある。鉱物はカクセン石や輝石である。板状節理がよく発達しているが、鉢伏山安山岩よりは粗い。年代的にみると、町内では御冠山が一番新しくできた山である。
羽衣石安山岩は、主に羽衣石東方の山体及び大平山の山体を構成する。羽衣石から小鹿谷に分布する岩体は、大きな長石を含み、節理は大まかに発達している。地坂峠から大平山一帯のものは、長石の粒が細かく、幅の狭い節理がよく発達している。
なお、東郷湖の周辺に多数分布する古墳の石室には、板状安山岩が格好の材料として用いられている。
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宮内池内展望台近くの火山灰露頭
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鉢伏山の板状安山岩
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野方入り口付近の板状節理
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羽衣石城付近の安山岩
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