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令和3年度施政方針

印刷用ページを表示する掲載日:2021年3月5日更新 <外部リンク>
      令 和 3 年 度 施 政 方 針

                      令 和 3 年 3 月 5 日

 令和3年度当初予算を提案するにあたり、令和3年度の町政の推進に係る私の方針の一端を申し上げ、議員各位、町民の皆さまのご理解とご協力をお願いしたいと思います。
 まず、新型コロナウイルス感染症についてです。
 今や新型コロナウイルス感染症は世界中を席巻し、昨日時点で、世界の感染者数は、1億1千517万人を超え、死亡者数は約256万人に上り、対人口比で少ない国の上位にあたる我が国でも43万7千人が感染、8千156人の方がお亡くなりになっています。鳥取県内でも210人の方が感染、2人の方がお亡くなりになっていますが、2月からは国内でのワクチン接種も始まり、今月からの医療従事者への優先接種に続き、いよいよ4月からは高齢者への接種も始まることから、ようやく終息に向け本格的に動きだすことを期待せずにはおられません。しかし、必要量のワクチンの早期確保はとても困難なようです。また、ワクチン接種が始まっても70パーセント以上の人の接種が済まなければ、感染症は収まらないという話も聞きます。私たちは、ワクチン接種が始まってもマスクの着用等新しい生活様式を守り、適度の運動や社会活動をしながらこの困難を乗り越えなければなりません。
 ワクチン接種の実施主体は市町村ですから、町民の皆さんに安心して受けていただけるよう町としても万全の体制を整えたいと考えていますので医療関係者の方々をはじめ、町民の皆さまのご協力をよろしくおねがいいたします。
 さて、令和3年度湯梨浜町一般会計当初予算額は、100億2千5百万円と、令和2年度当初予算より2億9千万円の減となっています。その理由等につきましては、後程、提案理由説明、副町長の予算概要説明などで触れさせていただきますので、この場では省略いたします。
 私は、令和3年度の湯梨浜町政の主要な事柄としては、コロナ禍の克服と復興、地方創生施策の着実な前進、町民の健康づくり、GIGAスクール構想による学校教育の充実などがあげられると思っています。
 以下、令和3年度の主な取り組みを新規事業を織り交ぜながら具体的に申し上げます。
 まず、地方創生にかかることでは、一昨年、生涯活躍の町の一環として、民間事業者により造成された「レークサイドヴィレッジゆりはま」につきましては、現在67宅地のうち51宅地が販売済みであり、福祉施設としては認知症高齢者のグループホーム、障がい児・者生活支援センターが整備され、新年度は障がい者福祉サービス施設、放課後等デイサービス、障がい者福祉支援施設が整備される予定です。加えて町としては、サービス付き高齢者住宅の実施主体の決定を図りたいと思っていますし、PFI方式による町営住宅の設計等に着手、令和4年度の建設工事完成を目指すことから、レークサイドヴィレッジが、完成形に向け大きく歩み始める年にしたいと考えています。
 グラウンド・ゴルフの国際化につきましては、この1年、新型コロナウイルス感染症の流行により、普及・交流活動が全くできず、国際大会も開催できなかったことから、遅れを実感しています。「ワールドマスターズゲームズ2021関西」が1年延期になり、来年5月の開催になったことから、コロナ禍により少し下がった機運を回復するため、本番に向けた準備と交流の促進に努めねばなりません。
 また、昨年、韓国チェジュオルレと協定を締結した「友情の道」の交流は、相互のウォ―キング大会を活用しながら深化を図ってまいります。グラウンド・ゴルフ、ウォーキングは、何れも相互の交流を深めながら、スポーツ・ツーリズムによる交流人口の拡大やインバウンドの促進につなげたいと考えています。
 移住・定住促進の面では、今年は移住体験ツアーも実施できず、移住セミナーや新たに始めた関係人口を増やすための催しも、コロナ禍のため、オンラインによる開催を強いられ、十分な活動ができませんでしたが、それでも関係人口として現在449人の方が「ゆりはまフェロー」に登録されており、今後、様々な形で関係の場の提供と関係づくりを進めることにしています。湯梨浜町に関わっていただき、地域の活性化や移住・定住につなげられるよう努めてまいります。
 また、国の交付金を活用し、結婚新生活支援制度を創設します。この事業は、本町が単独で実施してきた若者夫婦・子育て世代住宅支援事業を拡充した制度として、少子化・定住化対策の強化が図れると思っています。
 健康づくりにつきましては、昨年から始めた、全国4つの自治体連携によるSibの取り組みにより、ゆりはまヘルシークラブの会員数は、現時点で402人となり、この事業の当初計画では、5年間で1,290人の会員を目指し、初年度は350人を目標にしていますので、その目標をかなりオーバーする形で達成できました。増えた理由には、説明会や講演会、さらには教室の開催、加えて職員の勧誘努力等により、事業のメリットを実感いただけたことがあろうかと感じています。令和3年度末は520人という計画で、増やすべき数は少ないのですが、なかなか歩数が増えない会員の方が多いこと、フレイル対策のため、80歳を超える高齢者の方の参加を増やすといった課題の克服にも取り組まねばなりません。その際、脱フレイル作戦と銘打ち、展開している認知・運動機能の低下を防ぐ取り組みとリンクさせれば、一層効果的なものなるのではと考えています。「自分の健康は自分で守る」を合言葉に、より多くの町民の皆さまに参画していただけることを願っています。
 安全・安心のまちづくりにつきましては、まず、ソフト面で、高齢者等の移動手段の確保を目的とした集落等に対する共助交通支援制度の創設を、また、情報環境関係では、高齢者等の情報格差の改める及びデジタル活用の推進を目的として、地域おこし協力隊を活用した講習会等を行うことにしています。
 ハード面の道路関係では、防災の観点から甲亀山線の越波対策工事等を行うほか、村前線の拡幅改良工事、県による国道179号はわいバイパスの用地買収着手があります。
 また、下水道では、松崎地区浸水対策として、新町川雨水ポンプ場の実施設計、龍島ポンプ場の本体工事完了を目指し、龍島ポンプ場は、7億円近くの経費をかけて完成に至ります。ストックマネジメント計画策定なども行います。
 水道事業では羽合浄水場の施設整備、送水管敷設工事等を行うほか、配水管路更新工事を計画的に行ってまいります。なお、上・下水道料金につきましては、先の9月定例町議会でご議決を賜り、本年4月1日から12年ぶりの料金改定を行うこととしています。長期間据え置いてきたこと、実施しなければならない事柄が多くあることをご賢察いただき、ご理解を賜りたく存じます。
 まちづくりの面では、旧北溟中学校跡地の北栄町の持ち分に係る買収代金の協議が整い、いよいよ解体工事に取り掛かります。かなり大きな金額ですから、JV(特定建設工事共同企業体)による工事を進めることとし、一昨日、解体工事に係るJV結成の届け出を受けました。今月19日に入札を行うことにしています。また、旧東郷中学校などの跡地利用については、現在提案をいただいている案件の方針が決まり次第、その部分を残すかどうか決定し、解体工事に着手したいと考えています。これらにより、いよいよ両旧中学校跡地活用のための活動を積極的に展開します。
 また、今国会で成立が予定されている新たな過疎法に基づく新過疎計画を策定するとともに、東郷湖周をはじめとするわが町の優れた景観を守るため、今議会に湯梨浜町景観条例の制定を提案させていただいています。
 産業及び観光振興の面では、大きな課題として、コロナウイルス感染症による被害対策がありますが、2月補正予算でお認めいただいた売り上げが落ちた事業者に最大215万円を支給する事業者応援給付金7千7百万円、利用者が飲食店を利用した場合の商品の割引などを支援する飲食店利用促進事業650万円は、今月半ばまでに手続きを始めますし、消費喚起による事業者支援と町民の生活安定のための1冊1万円で、20パーセントのプレミアムが付く商品券1万5千冊は、今月半ば過ぎには購入申し込みの受け付けを開始し、4月21日から商品券のお渡しができるよう準備を進めています。
 農林水産業では、梨などの施設園芸作物の生産体制強化ため、施設整備助成制度の充実を図るほか、羽合漁港の浚渫工事や将来に向けた深浅測量などを実施します。
 令和2年度は、グラウンド・ゴルフの発祥地大会と国際大会、ONSEN・ガストロノミーウォ-キングや天女ウォ-ク、さらには卓球の全国大会や水郷祭、敬老会や成人式など、わが町のほとんどのイベントが中止になりました。各種イベント等は、コロナ禍からの脱却を印象付けるものであり、町をPRするためにも、多少のエネルギーは要しますが、可能なことは極力実施したいと考えています。
 福祉の面では、まず高齢者のタクシー料金助成事業の対象範囲を拡大し、70歳以上の自動車運転免許証の不保持者に対し500円の券を年間24枚、12,000円分を支援することにしました。高齢者の皆さんの利便性の向上や社会活動の拡大につながればと考えています。
 また、コロナ禍により生活困窮者の相談件数が増えており、引き続き「暮らしサポートセンターゆりはま」で、相談者の状況に応じたサポートを実施したいと考えています。さらに、町社会福祉協議会と合同で、地域福祉推進計画を策定なども行います。令和3年度は、第8期介護保険計画・高齢者福祉計画のスタートの年であり、要介護認定者の増等に伴う介護保険料の見直しをお願いしています。
 子育て関係では、こども園保育士の事務負担の軽減を図り、子どもに向き合う時間を増やし、保護者との双方向連絡機能の構築とそれによるコロナウイルス感染症の拡大防止を図るため、各こども園にハード・ソフトの両面からICT環境の整備を行います。また、現在基本設計を進めているたじりこども園の実施設計に着手したいと考えています。なお、昨年4月に開園したニチイキッズ湯梨浜ながえ保育園は、保護者の皆さんの評判もよく、町内一部地域での0歳児から2歳児までの入園困難、保育士不足の解消に貢献していただいています。
 教育関係では、国のGIGAスクール構想の実現に向け、昨年は、超高速通信ネットワークの環境整備やタブレットの購入、ICT支援員の確保などハード・ソフトの両面から約1億3千2百万円を投じましたが、令和3年度も約1千5百万円かけ、大型提示装置の整備やeラーニング教材の活用等により、小・中学校でのICT教育が本格的にスタートします。順調に良質な教育が提供されることを願っています。
 社会教育関係では、町中央公民館泊分館の改築工事の入札を今月11日に行うことにしており、令和3年度中の工事完成、令和4年度早々の開館を見込んでいます。社会教育施設の枠を越え、世代を超えた健康づくりの拠点、子どもから高齢者まで多くの住民がそれぞれの目的で集い、交流できる場所になればと考えています。
 文化財関係では、羽衣石城址と周辺城郭の国史跡指定に向け、引き続き学術調査や現地調査を進めるほか、尾崎家住宅の保存・補修工事やそれに伴う発掘調査を行います。また、町内3か所に自生する町の花「トウテイラン」が県の天然記念物に指定される見込みであること等を踏まえ、これまで地元の方たちが世話をされてきた馬の山入口公園の西側に「トウテイラン」をメインにした公園の整備をしたいと考えています。
 このようなことを進めながら、令和3年度がコロナウイルス禍を克服し、力強い復興の年になるよう、町民の皆さまとともに頑張ってまいりたいと思います。湯梨浜町が、健康で活気のある町として一層輝きを増すことを信じ、所信の表明とさせていただきます。ありがとうございました。