第四編 民俗 第四章 人の一生 第四節 厄年と年祝い 厄年 人の一生のうち、ある年齢に当たる年を災厄の多い年として忌〈い〉み慎んだ。男の二五歳と四二歳、女の一九歳と三三歳は大厄とされ、特に男の四二、女の三三は生涯の大厄といわれ、格別に厄除け、厄払いを行った。氏神に参って厄払いをするほか、くしやお金など身につけたものを四つ辻に落として厄払いをする風習もあった。また、節分にもう一度正月の行事を行い、その年だけは正月を二回迎えて、年齢を早く進めるなどした。昔は年齢を数え年で数え、正月が来ると一つ歳〈とし〉をとるとされた。 北福の今滝や漆原の不動滝の滝開きに、滝に打たれて厄払いをする人もあった。男の四二歳には、兄弟などが集まりごちそうして厄除け祝いをした。 |
|