第四編 民俗
第四章 人の一生
第三節 結婚

適齢期
 明治時代は一般に早婚であって、女は一五、六歳から二〇歳ぐらいまでが適齢期であった。大正時代にはやや遅くなり、一八歳から二二歳ぐらい、昭和に入って二〇歳を越してからの結婚が多くなった。長男は早く、二、三男は少し遅れるのが通例であった。年齢差は二〜三歳がよいとされ、四つ違いは相性が悪く、八つ違いはヤツマシといって嫌った。女の方が年上のことをカワといった。一つ年上のヒトツカワは「金〈きん〉のわらじを履いてでも探せ」といわれ、相性がよいとされた。
   
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