第3編 信仰と文化財
第2章 指定文化財
第4節 町指定の有形文化財

毘沙門天立像
 檜〈ひのき〉の寄せ木造りで彩色が鮮やかである。像高85センチメートル。彫りは深く玉眼で、忿怒〈ふんぬ〉の相はやや穏やかである。左手には宝塔をささげていたものと思われるが、その一部である蓮台だけが残っている。右手は頭上に上げ手首をひねっている。持ち物の鉾〈ほこ〉はない。足下に邪鬼(鬼神)を踏まえている。
 貴法院から移されたもので、室町期の作である。


西向寺の毘沙門天立像


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