第2編 歴史
第4章 近代・現代
第6節 観光
 1  温泉街の発展

著名人の来訪
 養生館には、明治から昭和期にかけて多くの著名人が来訪している。重立った人を挙げると、政治家では大隈重信、後藤新平、下村海南、尾崎行雄、文人では田山花袋、生田春月、小泉八雲、志賀直哉、幸田露伴らが知られる(同館主・山枡直久談)。なかでも、田山は旅行記『日本一周中編』(大正4年5月刊)で、志賀は短編小説『鳥取』(昭和4年1月発表)で、それぞれ養生館や湖畔の情景を描写しているので、一読されたい。
 このほか、当地を来訪した名士が漢詩、短歌、俳句などを残している。その主なものを資料編120号に収録した。


幸田露伴の筆
(引地・山枡直久所蔵)


<前頁
次頁>