第1編 自然と地理
第2章 人口と集落
第2節 集落
集落の立地
集落成立の条件として、水、地形、日照、風などが挙げられる。特に水は、飲料水のほか、炊事、洗濯などに欠かせないものである。地下水、湧〈ゆう〉泉、宙〈ちゅう〉水などを得やすい地域は、早くから住居の適地とされたと思われる。このほか、洪水の被害が少なく、水田の適地に近い微高地などが選ばれた。
本町の集落の立地場所を、標高別に区分した。
標高10メートル未満 長江、門田、長和田、野花、引地、田畑二、久見、中興寺、松崎、藤津、野方
同10〜30メートル 国信、小鹿谷、高辻、田畑、方地、白石、福永、北福
同30〜40メートル 佐美、埴見、方面、別所、漆原
同50メートル以上 宮内、川上、羽衣石、麻畑
このうち、麻畑は標高268メートル、羽衣石の十万寺は同250メートルの位置にある。
なお、町内の各集落がいつ成立したか、ほとんど明らかにすることはできないが、そのうち2、3については荘園時代からあったことが知られる(第2編「歴史」を参照)。
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