第1編 自然と地理
第1章 自然と環境
第3節 地質と資源
 1  地質の概略

岩石のこと
 地殻を形成する岩石を、たい積岩と火成岩に大別して述べておく。
 たい積岩の多くは、礫〈れき〉岩・砂岩・泥〈でい〉岩などで、岩くずや砂・粘土などがたい積して固まったものである。このほか、火山灰や火山礫・軽石など火山の噴出物が固まってできた凝灰岩、生物の遺がいなどが海底に沈殿してできた石灰岩などがある。
 火成岩は、マグマが冷え固まった岩石である。このうち、地表やその付近で急激に冷えてできたものを火山岩という。安山岩・玄武岩・流紋岩などが、その代表である。また、地下の深いところでゆっくりと冷えたものは深成岩という。代表的なものは花嵩〈こう〉岩である。火成岩を組み立てている鉱物には、石英・長石のような透明、あるいは白っぽい鉱物と、黒雲母〈うんも〉・輝〈き〉石・カンラン石・カクセン石のような黒っぽい鉱物がある。これらの鉱物は、色のほかに硬さ・割れ方などにも特徴を持っている。火成岩の種類は、それを形成する鉱物の種類や分量によって見分けることができる。

表1 地史概略図
(注) 次節「東郷湖」を参照。この表は、鳥取県教育センター刊『天神川流域とその周辺』所収の「鳥取県地質系統総括表」を基に作成した。

<前頁へ 次頁へ>