第2編 歴史
第3章 近世
第4節 庶民の生活
5 火事と病気
火事見舞いの品々
火事に関連して、当時の火事見舞品について述べておく。「火事見舞到来控」などによると、親戚(せき)とか懇意な人には「重(重箱)」「おはち」あるいは「はんぼう」(おはちの一種)に御飯などを入れて贈った。そのほかには「白(白米)」1升、2升の見舞いが圧倒的に多い。また、煮豆・煮しめ・干鰯(ほしか)・芋などの食糧品、縄一束・竹一束などの復旧用品、たご(たごおけ)・そうき・わん・わんかご・たらいなどの日用品がみられる。