第2編 歴史
第3章 近世
第4節 庶民の生活
5 火事と病気
消防制度
藩は、火の用心を固く申し付けること、夜番を油断なく実施することなどを、しばしば指令している。『鳥取藩史民政志』は、鳥取町の消防制度については詳述しているが、在中の村々の消防組織などについては記述していない。おそらく、庄屋をはじめとする村役人が火事の予防、消火の指揮に当たったものと思われる。
松崎町においては、「火役」2名、「下火役」5名を置いた記録がある。その職務は明らかでないが、おそらく予防すなわち火の用心に重点を置いたものであろう。「火役」には相当な町人が任命されているから、夜番などを務めたのは、下火役かその下役であろう。「明治3年10月河村郡松崎町不時書上帳」には、「常夜番」に米1石、「同火番増」として7斗4升の支出を記録している。
![]() 火事のさい着用した火事羽織 (方面・原田敏明所蔵) |